銚子電鉄と3波長型蛍光灯
今日、職場で帰り支度中に、天井の蛍光灯をしげしげと眺めていたところ、上司に不思議そうに声をかけられました。
実は、数ある蛍光灯の中で一本だけが、メーカーや型番の印字を下に向けていたので、「どんな蛍光灯を使っているのかな」と興味を持ったのです。(本来は、見栄えを良くするため、印字は上に向けることになっているらしいのですが、その一本だけ付け間違えだったようです)
その結果、上司に「あ、この蛍光灯ってパルックなんだ…」、そして、3波長型蛍光灯がどうの、ラピッドスタートがどうのと、何だかんだと講釈してしまったものでした…。(苦笑)
職場を出て、山手線の電車に乗り込んでみたところ、車内の蛍光灯は3波長型ではなく、従来型の蛍光灯でした。ああ、やっぱりなぁ…。
と、こんな具合になぜ蛍光灯を観察するようになったかというと、実は、おととい銚子電鉄に乗ったときに、ちょっと意外なことに気が付いたからです。
犬吠から銚子へ向かうデハ1001。外はすっかり夜になっていました。
暗い中をゆっくり走る電車に揺られながら、ふと天井を見上げてみると、カバー無しの蛍光灯が明るく光っていました。その蛍光灯の印字を見ると、「TOSHIBA」のロゴと、「メロウ50」という商品名(あとで東芝ライテックのサイトで調べたら、本当は「メロウ5D」だったようですが)、そして「3波長型」という文字が読み取れました。
え、資金難の銚子電鉄なのに、車内の蛍光灯が3波長型なの…?
3波長型蛍光灯といっても、馴染みが薄い方が多いかも知れません。
家庭向けには、よくCMなどで「明るくて色鮮やか」と宣伝されているタイプの蛍光灯です。有名な商品名としては、やはりナショナルの「パルック」が筆頭でしょうか。他の蛍光灯メーカーでも勿論作っていて、東芝では「メロウ」が主な商品名です。
家庭用には「パルック」などは結構売れていると思いますが、業務用には3波長型の普及率は今ひとつなのかな…。そう思っていた私にとっては、銚子電鉄の(少なくともデハ1001の)車内灯が3波長型だというのは、何だか意外だったのです。
そもそも、従来型に比べて3波長型は割高な筈ですし…。実際、山手線のE231系の車内では、3波長型は入っていないようですし…。
もっとも、これをもって「銚子電鉄の経費節減は不十分!」などと考えるのは早計でしょう。
何百両とあるE231系の蛍光灯だったら、3波長型にせずに従来型蛍光灯にすれば相当の経費節減になるでしょうけど、そもそも数両しか保有電車がない銚子電鉄では…蛍光灯をケチっても殆ど意味はないと思われます。
それに、もしかしたら「古い電車だから、せめて車内の灯りは少しでも華やかなものにしたい」という、銚子電鉄の配慮なのかもしれません。
ちなみに、家電量販店のネットショップで蛍光灯の品揃えや価格を調べてみたら、直管の蛍光灯の品揃えは殆ど3波長型で占められていました。しかも、値段も大したことはありません。
…もしかして、銚子電鉄の社員が銚子郊外の量販店に買い物に行って、陳列棚の蛍光灯を適当にまとめ買いした結果なのかも…(って、そんなことはないか)。
ただ、いずれにしても思ったことは…。
デハ1001とデハ1002は、いずれも地下鉄銀座線を走っていた電車の中古です。車内を眺めると、確かに、昔の銀座線の面影があちこちに感じられます。
それでも、夜に乗ってみると「あれ…?思い出の銀座線と雰囲気が微妙に違う…」という気がしました。
多分、(3波長型蛍光灯だと気付いてしまった)私の気のせいだとは思いますが、昔の銀座線と比べて何となく、明るくて色鮮やかな車内だなと感じたのです。
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