DMVで道東のバスツアー
ただいま、北見駅前の東横インの部屋にこもって、ノートPCをネットに接続しています。昨日の夕方以降、高速なネット接続環境から遠ざかっていたもので、少し安心といったところです。
ちなみに、夕食は東急百貨店のレストラン街に出向き、「オホーツク北見塩やきそば」を食べてみました。初めて聞く名前でしたが、帆立貝がたくさん入った鉄板焼の塩やきそばで、まずまず美味しかったです。
ホテルに戻ってからネットで調べてみたところ、今年の春に誕生し、普及活動を開始したばかりの新しい北見名物とのこと。ふうむ、まだ駆け出しの「名物料理」を、早々に味わうことができたという訳ですね。
さて、眠くなってきたのでそろそろ寝ようかな…とは思うのですが、その前に今日のメインイベント、DMV乗車ツアーの感想を記してみようかと思います。
浜小清水駅を14時53分に出発するDMV3号ですが、参加受付は14時40分頃に始まりました。
駅の裏手の広場にDMVが待機し、ガイドさんが傍らの事務室から出てきました。名前を告げてバウチャー券を差し出すと、二枚組みの券と引き換えられます。片方は浜小清水→藻琴の乗車券(列車用)、もう片方は藻琴駅→浜小清水駅の乗車券(バス用)です。
この、列車とバスの両方を兼ねている故の手続き、他にも色々と見受けられました。例えば、このDMVはJR北海道の開発した車両の筈なのに、車体には「網走バス」と書かれています。それに、JR北海道の運転士と網走バスの運転士が両方乗車です。
発車時刻が近付くと、まずは「列車の」運転士が乗り込んで、鉄道車輪の出し入れのテストを始めました。参加者や見物客(浜小清水駅は「道の駅」も兼ねているので、見物の人は結構多いです)が、その様子を競って写真に撮り始めました。もちろん私も立体カメラを向けます。
車輪のテストが終わると、今度は「バスの」運転士に交代し、乗り場へとDMVを取り回し、そしていよいよ乗車開始です。定員は12名ですが、今日はひとりキャンセルが出たとのことで11名でした。私は最後列の左窓際に座りました。
ガイドさんの案内とともに発車し、駅の外れにある「モードチェンジ設備」へ。ここまでは乗り場から百メートルちょっとだったのですが、それでも「バスの運転士」の担当区間でした。
モードチェンジ設備には2つの遮断機が設置されています。後ろ側の遮断機で退路を塞がれたあと、運転士が交代しました。
鉄車輪を下ろし、車体が少し持ち上がり、鉄道モードになるまでに10秒ちょっとでした。しかし、ここでATSの動作を確認したり、閉塞装置の鍵を受け渡したりで、さらに数分ほど待機です。やがて、前方の踏切が鳴り始めて遮断機が降り、そしてモードチェンジ設備の前方遮断機が上がりました。それでやっと出発です。
鉄道走行区間は浜小清水から藻琴までで、途中の駅は通過でした。
DMVの車内は普通のマイクロバスとあまり変わりません。入り口付近に車椅子スペースが確保してあるのと、運転席まわりの機器類が異様なほど複雑なことが、違いといえば違いでしょうか。
そんなマイクロバスが、線路の上をガタンガタンと走っていきます。乗り心地は、レールの上はスムーズなのですが、継ぎ目でのガタンという衝撃が強めで、何だか貨車ベースのトロッコ列車に乗っているような感じがしました。
でも、マイクロバスは車体の割に窓が大きめなので、周囲の景色が良く見渡せます。原生花園の真っ只中を通り、北浜駅を通過し、時速40キロほどで「釧網本線の車窓風景」が流れていきました。
古い鉄橋を渡るときは、やはり「これはバスなのだ」というイメージがあるせいか、何だか不安定で怖そうな感じがしました。でも、もちろん何事もありません。
藻琴駅の手前に、鉄道からバスへの「モードチェンジ」設備がありました。といっても、動作は単に鉄車輪を上げて、普通の地面へと左折して出て行くだけなのですが…。
ところが、ここにも遮断機が備えられ、その直ぐ手前までは「列車の運転士」が担当でした。ガイドさんによれば、この遮断機のところまでが「鉄道の線路」と同等の扱いになっているそうで…。ここでやっと運転士交代です。バスの運転士に交代して、列車の運転士は下車していきました。
あとは浜小清水までずっと、バスで湖畔を巡るルートとなります。
既に鉄道車両としての面影は無く、「マイクロバスでの観光ツアー」状態となります。ガイドさんはJR北海道の観光バスの本職らしく、車内の雰囲気を盛り上げたり車窓風景を解説するのが上手な方でした。
その案内に身を任せつつ、湖を眺め、放牧されたポニーやホルスタインを眺め、あるいは甜菜の畑の様子を眺めて過ごします。外の天気はだんだんと曇ってきて、何だか怪しげですが、まだ雨降りに至る雰囲気ではありませんでした。
浜小清水駅が近付いてきました。
先ほどは「鉄道車両として」線路を通過した踏切を、今度は「バスとして」線路を渡って通過します。ううむ、確かにこれは「鉄道とバスの両用車両」です。
駅裏のDMV乗降場に到着し、これでツアーは一旦お開きです。ガイドさんはここで下車、参加者の大半もここで下車です。しかし、DMV3号はこれから網走までの行程が残っています。
私を含めて4人が網走までの参加者でした。もう線路には戻らず、バスとして網走へと向かいます。隣の席のファンと雑談しているうちに、バスは立派な国道を走り、たちまち網走に近付いてきました。
夕方5時前に網走駅前のバス降車場に到着しました。空はどんよりとした曇り空になりましたが、まだ雨にはなりません。
参加者が全員下車すると、DMVはもう回送です。黄色と黒の、マイクロバスっぽい車体は、すぐに走り去って見えなくなってしまいました。
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