台南の和風メイド喫茶レポ
5月3日の朝、高雄駅前のホテルにて、ちょっと寝坊気味の状態で起き上がりました。のんびりと朝食をとり、9時半過ぎにホテルを出発。このホテルには2泊するので、鞄は部屋に残し、持ち物は手提げ袋一つです。
高雄駅から莒光号に乗って台南駅に着いたのは、確か、10時40分くらいだったと思います。
本日の目的地は、和風メイド喫茶「明 和風閲讀館」です。(ひらがなで「あきら」と振ってあります)
開店時刻は11時だったはず…、駅から歩いていけば丁度開店する頃に着けるでしょう。
ところが、台南駅から左側の通りを歩いていくと、コンピュータ関係の店があちこちにあります。ええ、ここは台南の電脳街のようで…あちこちの店で、ついついトラップされてしまいました。
コンピュータ関係だけでなく、色々と面白そうな店が並んでいます。特に私が気になったのが、クレーンゲームが並んだゲームセンターでした。「台湾ビール」の缶を模した小物入れがあるのを見つけ、「あ、これってお土産に面白そう」と思い、試しに10元硬貨を入れてみます。
…一発で取ることができました。もう一回試してみたら、また一発で取れてしまいます。
え?え?台湾のクレーンゲームってそんなに設定が甘いの?それとも自分が上手だってこと??
しかし、他の機械を試してみたらなかなか取れなかったので、どうやらこの「台湾ビール」だけが別格に甘かったようです。
それでも、一回10元。しかもバネが強めに調整してあるようなので、クレーンゲーム好きには随分と魅力的です。
やっとのことで、罠…じゃなくて電脳街を抜け出し、「明」を見つけ出しました。
大きな通りから少し横道に入った、静かな場所にあります。店先には紫色ののぼりが立ち、黒板も出ています。
ところが、入口には「休息」の札が出ていました。店内を見ると、まだ準備中の様子です。既に11時を過ぎているのですが…まあ、昼前のメイド喫茶ではよくあることでしょう。
とりあえず先ほどの電脳街に戻って、30分くらい過ごしてから出直すことにしました。
12時半過ぎ、「明」に再度来てみると、今度は「営業中」になっていました。おそるおそるドアを開け、店内に入ります。まだ客の姿は無く、メイドさんも一人だけでした。
紫色の和服が似合う可愛い女の子でした。名前は「兎」さん。日本語が通じず、困ったような表情で「ごめんなさい(>_<)」とはにかむ様子が…何だか、とても萌えでした。
でも、兎さんはあきらめません。持ってきたのは大きなバッグ、中から大型のCOMPAQノートを取り出しました。ブラウザで開いたサイトは日本の「Excite翻訳」…ええ、彼女はそこまでしてでも、意思の疎通を図ろうとしてきたのです。(このパソコンには日本語変換ツールも入っていました)
Excite翻訳のサイトを通して、色々なやりとりをしてみました。やがて、兎さんはWindowsメッセンジャーの画面を開いてセッションを結びました。接続先はどうやら、日本語が堪能な知り合い(そして多分この店の常連さん)のようです。
メッセンジャーの画面越しに、この方と日本語で会話を試みました。
台湾メイド喫茶巡りの旅行中だと言うと「つわものですねw」と褒められてしまいました。そこで、この機会にと思って、私が把握している(そして巡り終えた)台湾のメイド喫茶8箇所の名前を列記して、「この他にあるかどうか情報希望です」と質問してみました。しかし…やはり他の店名は出てきませんでした。そこでさらに質問、
「台中に無いのが不思議ですね。台南より大きな街なのに」
「確かに。そっち系の趣味の人が多くないと出店しないのかも」
「そっち系の趣味ww」
ええ、実はネットで予備調査したとき、台中に無いかどうか随分と探したのですが…。どうやら台中には(少なくともそれなりの有名店は)やっぱり無いみたいです。
最後に「拝拝」(バイバイ)を書いて会話を切り上げ、パソコンを兎さんに託しました。
さて、この「明」の印象ですが…
それほど広くない店内、二方の壁が一面の書棚になっていて、漫画単行本がぎっしりと、しかし整然と並べられています。要するに漫画喫茶ではありますが、落ち着いた「和風」の内装、控えめに流れる音楽(たまにアニソンが混ざります)、小さな魚が泳ぐ水槽、ほんのりと甘いアイスティー…。普通の街中の漫画喫茶とは随分と違います。
日本で言えば、例えば「小京都」的な観光地の町には、散歩中に立ち寄りたくなるような静かで小さな喫茶店がよくありますが、それに似た雰囲気でした。
結局、午後2時過ぎまで長居してしまいました。
本当は、去年の5月に行った「末廣町侍女隊」に再訪したかったのですが、残念ながらもうあまり時間に余裕がありません。今回は「明」の余韻に浸りつつ、夕方には高雄に戻ることにしましょうか。
和服姿の兎さんに笑顔で見送られながら、「明」をあとにしました。午後の日差しの中、電脳街を歩いて(しばしばトラップされつつ)台南駅へと戻りました。
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