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2009.07.22

雨を食い止めた掃晴娘たち

 日食観測地へのバスがホテルを出発したのは、7時を10分ほど過ぎた頃でした。朝の平湖の街中を走っていきますが、空は一面の雲、雨は降ったり止んだりでした。
 よく揺れるバス、40分ほどで観測地に到着しました。他にも日食ツアーのバスが何台か集結。ちゃんと警察の許可と協力をとってあるらしく、パトカーも3台ほど来ていました。埋め立てたばかりの何も無い荒野と堤防しかなく、警察官も居るので、泥棒の心配も無く日食観測に集中できます。
 トイレはどうするのかな…と思っていたら、バスやパトカーが10分毎くらいに「トイレ行きシャトル」として、遥か彼方にある物流会社の事務所まで往復していました。

 天気が良くなる見込みはありません。せめて、少しでも雲が薄くなってくれたら…。
 バスの車内に戻り、窓辺に、件の「掃晴娘」紙人形8つを並べてみることにしました。糸は邪魔なので外し、ガラスと窓枠の隙間に挟んで立てていきます。7つの掃晴娘が、窓の外に向かって箒を振り上げている…という状態にしました。(1つは残念ながら箒紛失でリタイヤ、一番右側で「見てるだけ」です)

Teruteru8

 外が少し明るくなりました。バスから出て空を見上げると、雲の薄いところから太陽の姿が見えています(日食メガネ不要…というか、メガネ使うと見えません)。確かに太陽が欠けて、三日月形になっていました。それも、少しずつ細くなっていきます。

Eclipse

 でも、皆既日食が始まる数分前には、雲は厚くなってしまいました。
 風が強く、しかも涼しくなってきました。雷雲のためか…いや、これは明らかに雲のせいではない暗さになってきました。あと数分で皆既日食開始の筈です。
 ついにその時刻が来ました。急激に暗くなっていく空。景色を写真に撮ろうとしても、もう本当に夜状態です。ISOのつまみを最大の1600にしても、シャッター速度は1秒かかります。
 凄い…本当にこんなに真っ暗になるんだ…。彼方にある工場も灯りをつけています。空を見ても「黒い太陽」は見えませんが、それでも、この「突然の短い夜」だけでも、十分に驚きの体験でした。
 「皆既日食が終わる時刻です」とガイドさんが声をあげました。たちまち明るくなっていく空。そして1分もかからずに…周囲の景色は先ほどと変わらなくなっていました。

Total

After

 皆既日食明けと殆ど同時に、空から雨が降り出しました。
 しかも、次第に強くなっていきます。大急ぎで機材を撤収してバスに戻る人たち。結局、数分後には全員が車内に収まりました。本当は日食終了の11時まで観測地に留まる予定だったのですが、予定を切り上げて早々に撤退です。

 窓辺に飾った掃晴娘を片付けながら、彼女達の活躍に感謝したい気持ちになりました。
 分厚い雲を食い止めることは出来なかったけど、数分だけでも雲は薄くなりましたし…。
 それより何より、「皆既日食終了と同時に雨降り」というあたり、偶然としては凄すぎます。日食観察の間、懸命に雨降りを食い止めて、無事に皆既日食が終わると同時に「ほっと一安心」…あるいは力尽きてしまったのかも知れません。
 こんな迷信じみたことを書くと笑われるかも知れませんが、やはり「中国の空には中国の晴天祈願」、用意してきて幸いでした。謝謝~!

 バスは平湖市内のホテルへと到着しました。日食観測記念の豪華な昼食会。時間が早すぎて、まだ料理が半分しか用意できていない状態でしたが、ともかく早速乾杯です。
 外を見ると、雷が頻繁に鳴り響き、土砂降りになっていました。

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