種子島でロケットを見るための五箇条
21日に打上げられた「こうのとり2号機」、先ほど国際宇宙ステーションに到着し、ロボットアームにて捕捉に成功したとの中継が。おお、嬉しいです。
無理して打上げを見に行き、風邪をぶり返してしまった私も、この6日間にだいぶ良くなってきました。
さて、今回の打上げのニュースに対して、ネット上では「ロケットの打上げを一度は見てみたいな」という感想をよく見かけます。
実際のところ、詳しい見学方法はググって調べると色々な情報が出てきます。私よりもずっと何回も見に行っている方が、ネットの世界にも沢山いらっしゃいますし…。それでも、打上げ見学の未経験の方に向けて、もうちょっと簡潔に「種子島でロケットを見る」旅行について表現できないかな…?
そこで、五箇条に整理できないかどうかと、ちょっと考えてみました。こんな感じで如何でしょうか…
その1:打上げ延期を喰らっても泣かない
その2:出発の決心も旅先の行動も臨機応変が大切
その3:旅費が割高なのを覚悟し、現地出費を惜しまない
その4:島内では予約が何事も難関。粘り強く探そう
その5:見るのが無理だと分かったら潔く撤退する
解説していくと…
《その1》何よりも一番、普通の旅行と違うのが、ロケットの打上げにつきものの「延期の可能性」です。技術的問題による延期は最近のH-IIAやH-IIBでは減ってきましたが、天候はどうにもなりません。最近も「あかつき」の打上げのとき、5分前に打上げ延期が決まるという出来事がありました。たとえ目の前で延期になっても泣かないという覚悟。そして、打上げ延期の可能性を織り込んだ旅行計画と行動が、ロケットを見るには何よりも必要です。
《その2》私の場合、打上げ見学旅行への出発を決心するのは、打上げの2~3日前が多いです。それから急いで宿や足の予約をとるという…。出発後も気は抜けません。もし打上げ延期の情報を掴んだら、直ちに「これからどう行動するか」を考えて判断する必要があります。ロケットを見に行く旅行では「臨機応変」が大切です。
《その3》そのような旅行…予定が流動的な旅行というのは、日程が固定された旅行に比べて、どうしても費用がかかります。飛行機の割引運賃やホテルの安い宿泊プランは、このような旅行ではなかなか使いにくいですから…。例えば、東京~鹿児島のANAの普通航空運賃は4万円近くします。そんな高い運賃でも、「臨機応変な行動」では使わざるを得ません。
《その4》打上げの日には、種子島は宿泊施設もレンタカーも、さらにはタクシーまでも、予約で一杯になってしまいます。なにしろ、普段より桁違いに多い旅行者が、この島に渡ってくるのですから…。
早く予約するのは打上げ延期のリスクがあります。でも、打上げ直前に予約しても取れない可能性が高いです。そのバランスが難しいところです。
しかし、ぎりぎりの予約でも、頑張って探せば、思いがけずに成功する場合もあります。予約が取れないからといって簡単にはあきらめず、粘り強く探しましょう。(あまり粘り強すぎて、種子島の人々の迷惑になってはいけませんが)
《その5》いくら情報収集に努めても、いくら臨機応変に動いても、週単位の延期が決まったりして「無理だ…」という状況に至ることは十分にありえます。私も「だいち」打上げのときにそういう経験をしました。
そんなとき、無理だと判断したら潔く諦め、帰路に着くなり普通の観光旅行に切り替えるといった心がけ、これも「傷を深くしない」ためには重要なことです。
…さらに情報収集したい方は「種子島 打ち上げ 見学」でググってみてください。個人的におすすめの記事としては、インプレスのロボットウォッチの…
「ロケット観光」のススメ~種子島でH-IIAの打上げを見るには
http://robot.watch.impress.co.jp/cda/column/2009/02/18/1607.html
が参考になりやすいかと思います。
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