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2011.11.04

霧の長沙で妹斗店めぐり

中国・湖南省長沙市。広州からほぼ真北に600キロほどの場所にある大きな街です。近年開通した武広高速鉄道(武漢~広州)を使えば、広州から約2時間半で行くことができる、いわば日帰り圏です。

ええ、中国の高速列車が順調に運転され、そして切符が簡単に買えるならば…。


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正直、広州から日帰りで長沙に行くというのは、計画を立てたときはかなり不安でした。ネットでも随分と高速鉄道の事情を調べたものです。
で、結論から書くと、今回の旅行では殆どトラブル無く長沙まで往復して、そして長沙に出来たばかりのメイド喫茶2店を巡り、さらに昼食として本場の激辛の湖南料理(湘菜)を食べてくることができました。
そこで、この長沙日帰りの旅行記を書いてみたいと思います。

広州のホテルを出たのは朝8時。地下鉄を乗り継いで広州南駅には9時過ぎに到着しました。地下鉄の駅からエスカレーターで一階に出ると、そこは高速鉄道の駅の構内。ちょっと呆然とするほど広大な構内でした。
中国の高速鉄道では切符購入時に身分証明書の提示が必要です。自動券売機では中国国民の身分証明書しか対応していないらしいので、外国人は窓口に並ぶ必要があります。今ひとつ列の進みが遅く、自分の番が来るまで10~20分はかかったでしょうか。
やっと自分の番になり、メモ用紙に「長沙南」と書いてパスポートと共に示して切符を購入しました。15分後に発車する列車で、しかも駅の中は広大、そして荷物検査もあるので、乗り込むまではかなり慌ただしかったです。

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最高速度は時速305キロ。揺れも少なく、ほぼ定時運転で長沙南駅に到着しました。確か12時半頃だったと思います。
市内に向かう前に、長沙南駅で切符売り場に並び、帰りの切符を購入しました。もし買えなかったら長沙に泊まる羽目になってしまいますが、幸いなことに、午後5時59分発の切符を無事に確保できました。
タクシー乗り場でタクシーの助手席に乗り込み、「黄興南路歩行街」と書いたメモ用紙を示します。かなりスリリングな運転で市内へ向かうタクシー。長沙の気温は広州より低いので、開けっ放しの窓から涼しい風が吹き込んできます。ただ、天気は霧というかスモッグというか…空気がほんのりと白く濁っているような感じがしました。

タクシーで約20分、大体30元ちょっとで長沙の中心部、「黄興南路」の歩行街の北端部に到着しました。中心街も空気が少し霞んでいます。今日の天気のせいなのか、それとも大気汚染のせいなのか…両方なのかも知れません。
さて、私が下調べした限りでは、この黄興南路の歩行街の北側に「Neko動漫主題餐庁」、南端からちょっと南側に「MaidTime女僕時間」があるはずです。

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賑やかな歩行街を歩いて行くと…ありました。「Neko動漫主題餐庁」の看板。電脳街ビルの3階です。
エスカレーターで登っていき、3階に着くと、目の前にいきなり2人のメイドさんが待っていました。話しかけてみましたが、私は中国語は出来ず、メイドさんは日本語も英語もなかなか通じなくて…でも、私が日本人だと分かったら、すぐに歓迎されて店内に案内されました。
店内は広かったです。バーカウンターあり、フロアにグランドピアノあり、テーブル席も10卓以上あり、日本の居酒屋風の座敷席もあり、店の一番奥には桃の木も飾られ…。こんな大規模な店だとは思いませんでした。

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メイド・執事を合わせて常に5人から10人は居るようです。そのうち2人が、長沙大学の日本語学科に所属するという学生さんでした。ここ長沙では日本語の実践の機会が少ないらしく、2人とも嬉しそうでした。
日本の漫画やアニメが好きで日本語学科に進み、メイド喫茶で兼職しながら、大学では秋葉原文化を研究テーマとして選び、「秋葉原に一度は行ってみたい」と目を輝かせる、可愛いメイドさん…。この当地での漫画イベントやコスプレの話など、色々な話が聞けて私も嬉しかったです。私も、湖南料理について彼女にいろいろ教えてもらいました。

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さて、「Neko動漫主題餐庁」を出た後は、先ほどのメイドさんに教えてもらった湖南料理の有名店に行ってみることにしました。
歩行街を北に向かい、ちょっと行った所で左に曲がると、その店「火宮殿」の案内が見つかりました。しかし、この先100メートルと書いてあるのに、目の前は工事で通行止め。ちょっと回り道する必要がありました。
「火宮殿」は、中国式の寺院の入口の両側にある、風格ある店構えの湖南料理店でした。小吃を注文用紙で選ぶやりかたです。

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湖南料理にはあまり詳しくなく、何が出てくるか分からないので、ともかく適当に3種類ほど頼んでみたら…その内の一つ「三角豆腐」が激辛でした。さらに、牛肉麺のスープもかなり辛くて、本当に汗だくになりながら平らげました。辛いですが、単に唐辛子の辛さではなく不思議な香辛料が組み合わされていて美味しく、しかも身体が活性化されたような気持ちになりました。

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湖南料理を食べ終わった後は、先ほどの歩行街に戻り、南へと歩いて行き、やがて「MaidTime女僕時間」を見つけました。雑居ビルの2階にある、ちょっと広めの喫茶店です。
ガラス扉の前でメイドと執事が待機し、客が来ると扉を開けて、日本語で「お帰りなさい」と出迎えます。(「お帰りなさいませ」ではありません)
窓際の席に通され、英語のできるメイドさんが私の担当となりました。メイドさんはみんな可愛いですが、あまりご主人様に親密という感じの接客ではありません。「普通の喫茶店系」でしょうか。しかも内装が何となく…ううむ、こう表現するのも妙なのですが、中年の日本人の感覚だと「昭和の喫茶店」と呼びたくなる雰囲気です。平日の夕方ですが、席は若い男性客で半分ぐらい埋まっている感じでした。

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この店では、メイドさんと一緒に写真を撮るのは「5元で2枚」です。4人のメイドさん全員と集合写真を取る場合は4倍で20元となります。もちろん記念に撮って来ました。私の担当となったメイドさんと二人で撮影、さらにちょっと迷った末、全員での集合写真も撮りました。

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午後4時半を過ぎたところで、「MaidTime女僕時間」を出発し、高速鉄道の長沙南駅に戻ることにしました。そろそろ渋滞が始まっていて、しかもタクシーが少なくてなかなか見つからず、少々あせりました。
やっとタクシーをつかまえて「長沙南站」というメモ用紙を示しました。渋滞の中、まさに曲芸的な運転で、午後5時半に長沙南駅に到着です。
駅に入って電光掲示板を見ると、どうやら今夜は定時運転…ほっとしながら改札を入りました。ちょっと時間に余裕があったので「長沙名産品」の土産店に入りました。鴨肉が有名らしいのですが、肉類は日本に持って帰れないので、魚の乾物(おそらく辛い)を購入。20元の袋を2つ選びました。

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発車10分前に自動改札を通ってホームに降りると、夕暮れの広大な長沙南駅が、昼間と同様、少し霞んだ空気に包まれていました。
ホームに停まっている、17時59分発の広州南行きの列車を写真に収め、すぐに列車に乗り込みました。実は往路で気付いたのですが、この高速鉄道、定時の2分前ぐらいに予告も無く発車するので、発車10分前を切ったら乗り遅れが怖いのです。実際、自分の席に座っていると、59分ではなく57分頃にスルスルという感じでホームを離れていきました。

(ちなみに、このちょっと長い文章、広州に戻る列車の中でノートPCを広げて書き続けました。ここまで書いた所で列車は韶関に到着。広州まではもう少し。広州のホテルに戻ったらブログにアップします)

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