基隆の大正メイドカフェ訪問記
【1日目】5/14(木) 港町のメイドカフェ初帰宅
基隆は台北の東にある港町。台北駅から電車で一時間足らずの場所です。
今回の台湾旅行の初日、午前の飛行機で羽田を発って台北松山空港に到着しました。すぐに鼎泰豊に駆け込んで小籠包で昼食、次に台北地下街のメイド喫茶「夢幻餐車」に寄り道…。その後、台北駅から午後2時半頃の電車(区間車)で基隆に向かいました。
午後3時20分に基隆駅到着。見ると、すぐ裏手に新しいガラス張りの基隆駅舎が完成間近でした。現在の古い基隆駅はどうやら見納めのようです。
駅を出ると、駅前広場は少し狭く、車やバイクで雑然としていました。でも、その駅前広場の向こうは港です。見ると、何だか大きな客船が停まっていました。
目を凝らして船名を読み取ると「Sapphire Princess」…。この船を見るのは初めてですが、ほぼ同形の姉妹船「Diamond Princess」なら横浜港で見たことがあります。10万トンを超える大型船、あんな大きな客船が、駅前広場のすぐ向こうに停まっているとは…。さすがに迫力を感じました。
ともあれ、今回は基隆に二泊するので、まずはホテルにタクシーで直行しました。
ホテルは「長榮桂冠飯店」、シングルで予約したのですが、空いている時期だったためか、通されたのはトリプルの広々した部屋でした。窓からは港が…先ほどの「Sapphire Princess」も良く見えます。
ホテルの部屋でほっと一息。港を眺めながらしばらく休憩したあと、午後4時半頃に部屋を出て街に繰り出すことにしました。
南国の暑い街中を、Ingressのポータルを巡りながら歩き…。午後5時過ぎ、いよいよ今回の主目的、「大正メイドカフェ」が近付いてきました。
パイナップルケーキの老舗「李鵠餅店」(ここには以前にも一回来たことがあります)の向かい側に、本当に「大正メイドカフェ」の看板が出ています。ここか…。狭い階段をゆっくり上っていくと、二階の自動ドアが開き、「お帰りなさい御主人様!」(日本語)が元気に聞こえてきました。
この日のメイドさんは3人でした。和服姿…ですが、日本人客を前にして少々の戸惑いと緊張が表情に浮かんでいました。席に通されると、目の前で3人が互いに「ほら、あなたが…」という感じでつつきあっています。
やがて、丸顔の活発そうなメイドさんが、意を決して日本語で話しかけてきて、店やメニューについての説明をしてくれました。
…ううむ、いいなあ…というのが第一印象でした。台北のメイド喫茶が既にすっかり日本人慣れしているのと比べると、ここ基隆は台北から一時間足らずなのに、こんなに素朴な反応だなんて…。
まずはメニューを見ます。サンドイッチは120元、メロンパンのサンドイッチだと130元、ワッフルは140元、ケーキは80~100元といったところです。飲み物は100~130元の間。一番高い「フルーツティー」が140元です。
まだ夕食には早いですし、この後は夜市めぐりも楽しみだったので、今回はケーキとアイスコーヒーにしておきました。
先ほど話しかけてくれたメイドさんは「真澄」さんでした。(中国語読みではなく日本語読みの「ますみ」さんです)
「日本語が下手ですみません」…いえいえ、注文を出したり他愛無い会話をするには十分に上手な日本語です。
真澄さんと日本語で会話しているうちに、コーヒーとケーキが運ばれてきました。この店では、注文したものが届いたらその場で代金を支払います。台湾では珍しい…むしろ中国大陸のメイド喫茶と同じ方式です。
食べてみると、普通に美味しいケーキでした。
店内は、4人掛けのテーブルが7つか8つ。カウンター席はありません。店内の3分の1くらいはキッチンカウンターで仕切られ、その中でメイドさんが頑張っています。内装は「大正メイドカフェ」というほど大正時代っぽくはなく、むしろ普通の喫茶店です。
でも、メイドさんの制服は桜色とえんじ色の和服風。キッチンに入るときは赤い紐をたすき掛けにしています。真澄さんが赤いたすきを着けようとしている様子を見ると、真剣そうな表情と相まって、何だか凛々しさを感じました。
メイドさんとのチェキは一枚150元。台湾のメイド喫茶では一般的な値段です。
3人のメイドさんとそれぞれ一枚ずつ、ツーショットチェキを撮影してみました。靜(しずか)さん、祈(いのり)さん、そして真澄さんの3人です。
さて、まだ台湾旅行一日目。あまり長居するのも何なので、手頃なところで出発することにしました。
「また明日も来ますよ」と約束して席を立ち、「行ってらっしゃい!御主人様!」と元気な声で見送られました。
外はすっかり夜です。店を出て右に100メートルほど行けば、基隆の有名な夜市「廟口夜市」があります。夜になっても依然として暑いですが、夕食を夜市で食べ歩き、すっかり満足してからホテルに戻りました。
【2日目】5/15(金) 夜8時、約束を果たすため急ぎ足で…
今回の旅行の目的はメイド喫茶巡りだけでなく、台鉄(台湾鉄路管理局)の全線完乗を達成することでした。
残っていた区間は2カ所。夕方には海科館駅でとうとう完乗を果たしました。その後は有名なローカル線「平渓線」の十分駅に寄り道して、夕暮れの空に上がっていく天燈を眺めて過ごしました。
しかし、夕方になると…ついつい時刻表と時計をチェックしてしまいます。昨夜、大正メイドカフェで「明日また来ます」と約束しましたから…。
閉店時刻は午後9時。約束を果たすため、できれば8時には基隆に戻りたいです…。
結局、基隆駅に戻ったのは午後8時10分頃でした。駅を出て、夜の雑然とした港町を急ぎ足で歩きます。
駅から数分で大正メイドカフェが見えてきました。ほっと一安心です。気持ちを落ち着けるため、メイドカフェに入る前に、向かい側の李鵠餅店でパイナップルケーキなどを買い込みました。(大正メイドさんへのお土産ではなく、友人知人、そして日本の行きつけのメイドカフェへのお土産です)
そして、少し緊張しながらメイドカフェの階段を上ると…
「お帰りなさい御主人様!あ、なんちゃん!」
真澄さんの声が聞こえてきました。ちょっと嬉しそうな声…に聞こえたのは気のせいでしょうか。
席に通されてほっと一息。店内は空いていました。閉店時刻が近いためか、サンドイッチもケーキも既に品切れとのこと。空腹だったので少し残念でしたが、フルーツティーを飲みつつ閉店まで過ごすことにしました。
李鵠餅店の大きな袋を見て「そこでお土産を買ったんですね」と微笑む真澄さん。私も、今日の出かけ先について話したりなどしました。
今日のメイドさんは靜さん、祈さん、真澄さんの3人。昨日と同じ顔ぶれだったので、今日はチェキ撮影は省略しました。
ちょっと残念…と思っていると、「明日は別の3人が入りますよ」とのこと。おお、それは楽しみです。
「残念だけど、明日はもう日本に帰ります。でも、夕方の飛行機なので、空港に行く前にまた来ます」と、また約束してしまいました。
ともあれ、閉店まで1時間足らずの短い時間でしたが、すっかり疲れが癒されたような気がしました。
「行ってらっしゃい御主人様!」と見送られて、重いパイナップルケーキを手にして店を出ました。
いったんホテルに戻って休憩後、再びホテルを出て基隆の廟口夜市に繰り出しました。
メイドカフェとはあまり関係ありませんが、この夜に夜市で食べたものの写真を並べてみます。牡蠣のバター焼き、海鮮水餃子、カニのスープとおこわ、天ぷら(さつま揚げ)、そして最後はパパイヤミルク…。
【3日目】5/16(土) 大正のお転婆娘たちと…暫しの別れ
やはり台湾旅行で二泊三日というのは、ちょっと短いような気がします。3日目、もう帰るのかと思うと少々寂しかったです。
暑さで疲れてきたということもあり、3日目の朝は寝坊気味にのんびりと起き上がり、ホテルの窓から船を眺めて過ごしました。ゆっくりし過ぎて、チェックアウトしたのは結局午前11時でした。
今回のホテル「長榮桂冠飯店」、ちょっと設備は古かったものの、なかなか快適で景色のよいホテルでした。
帰りの飛行機は夕方6時過ぎ。もう一度大正メイドカフェに立ち寄る時間があります。荷物をホテルに預け、徒歩で基隆の中心部へ。
メイドカフェの開店時刻は12時なので、それまでの間に海洋広場付近でIngressのミッションを2つこなしました。
12時をまわったところで大正メイドカフェの階段を上りました。店内に入ると「お帰りなさい!御主人様!」、そして「なんちゃんだ~!」と呼びかけられました。
声をかけてきたのは真澄さんでした。2日前に最初に来たときの戸惑いはすっかり消えて、もう顔なじみ状態です。本当に来たのねという感じで迎えてくれました。
今日のメイドさんは4人。真澄さん以外は初めて会う顔ぶれでした。霞(かすみ)さん、理央(りお)さん、光(ひかり)さんです。
この3人ともチェキを撮りたいな…と思っていたら、真澄さんが悪戯っぽい笑顔を浮かべながら伝票を持ってきました。見ると、3人分のチェキ料金の伝票です…。
「あああ、まだ撮るとは一言も言ってないのに、撮る気満々だとすっかり見透かされている…」と、ちょっと頭を抱えたくなりましたが、もちろん断るわけもありません。チェキ料金450元を支払い、さっそく3人とチェキ撮影に臨みました。
今日初めて会った3人の中では、霞さんが日本語を少し話すことができ、私にも積極的に話しかけてきました。写真の束を持ってきたので見ると、霞さんのコスプレ写真各種…。色々な種類のコスプレがあり、いずれも非常に美しく写っていました。
「この中から3枚さしあげます」とのことで…どれがいいかと迷いながら何とか3枚を選び出しました。霞さんはその3枚を手に取り、それぞれにサインしてくれました。
話によると、霞さんは台南出身のコスプレイヤーとのこと。写真を見る限り、かなり熱心にコスプレ活動している人のようです。
「どうして台南出身なのに基隆にいるのですか?」
「基隆の大学に通っています」
そっか、親元を離れて基隆で暮らし、メイドカフェで働いている大学生か…。これからも頑張ってほしいなと思います。
(ちなみに、隣にいた真澄さんにも聞いてみたら、彼女は基隆育ちの大学生で、コスプレはしないとのことでした)
土曜の午後ですが、店内は空いていました。
ちょっと心配になってしまいますが、そのうちに真澄さんがジェンガを持ってきて、一緒に対戦しようと誘ってきました。(ゲーム料金など特に無く、「暇だから遊ぼう」という感じでした)
まずは真澄さんと対戦。進めていくうちに気付いたのですが、真澄さんはジェンガが非常に上手で、「この棒は抜ける」かどうかを一目で見分ける能力があるようです。しかも、抜いた棒を積み上げるとき、立てた状態で…まるでエンパイアステートビルのごとく積んでいくので、どんどんと難易度が上がっていくという…。結局負けてしまいました。
次は霞さんと対戦。真澄さんほど上手ではありませんが、そのかわり真澄さんが「ほら、ここの棒」と教えてしまうので、難易度はさらに高くなりました。
しかも、ジェンガに向かう霞さんの表情の真剣なこと。ジェンガ越しに見ていると、まるでオーラでも湧き上がっているような気迫が伝わってきます。メイド喫茶好きとして、今までにも何回もメイドさんとジェンガ対戦をしたことはありますが、ここまでの表情を見たことはありませんでした。可愛いというより、むしろ、美しいというべきでしょう…。
結局、霞さんにも負けてしまいましたが、あの真剣さ、後々まで印象に残り続けています。
霞さんが一冊のノートを持ってきました。台湾のメイド喫茶では時折見かける、メイドさん個人別のノート…メイドさんと御主人様が交換日記を楽しむという趣向のノートです。広げてみると、どうも用意したてのようで1ページ目も白紙。私が最初の書き込みになりました。
それにしても、このノートの表紙…。霞さんがフェルトの切り絵で作った似顔絵です。とても上手に出来ていて、しかも可愛いです。
でも…可愛いことは可愛いのですが、切り絵の似顔絵で丸顔、そして遠くを見ているような少し能天気な目、ついつい違う方に連想が向かってしまいました。
私:これってサウスパークみたいだね
霞さん:サウスパーク?
私:(スマホで画像検索して)ほら、これ
霞さん及び一同:(笑)
この後、3人のメイドさんとチェキ撮影をしたのですが、後で見たら、霞さんのチェキには傍らにサウスパークの…フードを被ったケニーが描かれ、「可愛い」と書かれていました。
こんな冗談をきちんと受け止めてくれたなんて、何だかちょっと嬉しかったです。
さて、あれこれと楽しみつつ長居するうちに、午後3時が近付いてきました。飛行機に乗り遅れたら大変なので、そろそろ出かけなければなりません。
メイドさんたちが、少し寂しそうな表情で「また来てくださいね」と言ってくれました。名残惜しい気持ちですが、みんなに見送られて、「行ってらっしゃい!御主人様!」の声を背に、店の階段を下りて外に出ました。
そっか、この店の挨拶は、三回の御帰宅とも必ず「お帰りなさいませ」「行ってらっしゃいませ」ではなく「お帰りなさい」「行ってらっしゃい」だったなあ…。
狙っての挨拶言葉なのかどうかは分かりませんが、確かにここのメイドさんは、メイドさんというよりは…「大正のお転婆な妹たち」、かつて秋葉原にあった「妹カフェ」を思い出すような娘さんたちでした。
外に出ると、街は昼下がりの熱気と強い日射しに包まれていました。「またここに来たい」という気持ちを妨げてくれるような…。
ともかく、急いでホテルに駆け込んで荷物を受け取りました。そして、あまりに暑かったのでホテルからタクシーに乗って、一目散に台北松山空港を目指しました…。
| 固定リンク | 0
「メイド・コスプレ店巡り2015」カテゴリの記事
- いつもの夜(?)に戻る…(2016.10.11)
- 今年の締めくくりはナスのアラビアータ(2015.12.31)
- 今日もメイド喫茶巡り…(2015.12.20)
- 忘年会と卒業式(2015.12.18)
- 年末年始の予定…(2015.12.17)
「台湾旅行好き2015」カテゴリの記事
- 台湾Abaddon体験記(後編:アフターパーティー)(2015.11.21)
- 台湾Abaddon体験記(中編:夕暮れの街角で…獅子を巡る闘い)(2015.11.20)
- 台湾Abaddon体験記(番外:板橋をいったん離れて昼食へ)(2015.11.19)
- 台湾Abaddon体験記(前編:受付~昼食前)(2015.11.18)
- 緑軍の栓抜き(2015.11.17)











コメント