台湾旅行2日目:メイドホテルから日帰りで普快車旅行
ホテルのフロントで、枋山駅から普快車に乗りたいので朝10時半にタクシーを呼んでほしいと依頼しました。
部屋で支度を整えて、10時半にロビーに行ってみると…「枋山駅は近すぎてタクシーが無いので、私たちの車でお送りします」とのこと。外に出ると一台の乗用車が待っていました。
ところが…単に駅までの送迎なら一人で対応できそうなところ、前に乗り込んだのは二人でした。運転はTシャツの係員男性、助手席にはフロント係の執事姿の男性…。私は後ろの席に乗り込みました。
ホテルを出て数分、山の中腹の道を車が登り、ほどなく枋山駅に到着しました。
「この駅に来るの、初めてなんです…」と、フロントの執事さんが少々照れながら日本語で言いました。ホテルの二人とも、この駅で興味深そうにしています。
しかし、この枋山駅、一日に上下2本ずつの無人駅です。駅舎はシャッターが下ろされ、ホームには駅舎横の通路から入るしかありません。あまりにも寂れた様子に、ホテルの二人が不安になったのでしょうか。スマホでどこかに電話をかけて相談を始めました。その結果…。
「ここに列車が止まるとは限らないので、枋寮駅までお送りします」
そう言われると何だか不安ですし、せっかくの好意なので従うことにしました。車は枋山駅をあとに山を下り、幹線道路へ…。
「枋寮では、この普快車の次に出る自強号に間に合います」
「いや…それでは困る…普快車に乗りたいんだけど…」
執事さん、スマホで普快車のことを調べて、私の今日の目的にやっと気付いたようです…。
普快車の枋寮駅発車は11時ちょうど。時刻は大体10時40分。枋山から枋寮までは車で20分近くかかります。しかもガソリン不足でガソリンスタンドに立ち寄り、数分ほど消費…。ガソリンスタンドを出た車は猛然と飛ばし始めましたが、ちょっと間に合いそうにありません。
結局、枋寮の隣の加禄駅から乗ることにしました。加禄駅は有人駅で、硬券の乗車券も売られています。執事さんの手助けのもと、無事に乗車券を入手。ただ、台東までの乗車券が売り切れで、知本までの乗車券になりました。後で車内精算しなければなりません。
執事さんに見送られて加禄駅の改札を通り、そしてホームへ。あまり待つことなく普快車がやってきました。
無骨なディーゼル機関車が、古い青い客車を3両牽引しています。機関車のすぐ後ろの客車に乗り込みました。車内は私だけ。座席に座り、窓を開けて、やっと落ち着きました。
列車は各駅に止まっていきます。もちろん先ほどの枋山にも停車。ただ、この枋山駅、「本当にここに列車が停まるの?」と疑問を抱いても無理はないくらい、人の気配が本当に無い場所です。
枋山からは長いトンネルが続く山越え区間です。ディーゼル機関車の轟音が車内に響く中、それでも窓を開けて風を浴びながら過ごしました。涼しい…いや、ちょっと寒いくらいです。
トンネルの切れ目から見える山中の景色、そして駅員しかいない信号場。「普快車に乗ってみて良かった」と実感できるほど、新鮮でしかも懐かしい車窓風景でした。
山越え区間を抜けて海岸沿いに出た頃、「それでは他の車両も見てみよう」と思って席を立ちました。
最後部では、台湾のレールファンが何人か群がって写真を撮りながら過ごしていました。私も撮ってみます。最後尾の貫通路が開いたままの列車、もう日本では体験困難な風景が、目の前で流れ去っていました。
途中の長時間停車駅ではホームに降りて写真を撮ったり休憩したり。そして乗り込んで発車したら再び、窓からの風を身体一杯に浴びてみたり。
楽しい時間でしたが、やがて終着の台東駅が近付いてきました。
台東に着くのは午後1時過ぎ。あまり台東で街歩きをしている時間はありません。(ホテルには夕方までに戻りたかったので…)
そこで、台東駅でお土産だけ買って引き返す予定にしていました。結局、台東でやったことは次の通りです。
・台東名産の果物「釈迦頭」を、駅前の露店で3つ購入。
・スマホでIngressを起動し、台東駅の各種オブジェがポータルになっているのを知り、「台東車站」ミッションを数分で巡ってミッションメダルを獲得。
・帰りの切符購入(14時10分発の自強号)
・駅の売店で池上弁当を購入しようとしたら売り切れ。残念…。
・空腹だったので中華まん(肉包)を2個と、お土産用に「釈迦餅」を2袋購入。
そして、台東駅滞在50分ほどで、14時10分の自強号に乗って南廻線を引き返しました。満足感と疲労感で少しウトウトしつつ、枋寮駅に無事に到着。枋寮駅近くの国光客運のバス乗り場からバスに乗り、午後4時頃にホテルへと帰り着きました。
ホテルのフロントでは、先ほどの執事姿のフロント係男性と、そしてメイドさんが待っていました。
「台東は楽しかったですか?」
「はい。楽しかったです。これは車のお礼です」
私はそう言って、台東で3つ買った「釈迦頭」のうちの1つを渡しました。
「ありがとうございます。これは台東の…『釈迦』ですね。これは甘いんですよ」と、執事さんは嬉しそうにしていました。
私も、今夜さっそく、この台東名物の果物「釈迦頭」を試してみたいと思います。
(果物は日本にお土産にはできませんので…台湾にいる間に消費しなければなりません)
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