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2022.11.02

慶全線ムグンファ号で順天まで

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せっかく釜山に滞在し、日程の余裕もあるので、今日は「乗り鉄」にあてることにしました。
釜山から乗れる鉄道路線で、ローカル線の趣のある線といえば、釜山と光州を結ぶ「慶全線」です。時刻表を見ても本数は少なく、釜山と光州を直接(あるいは乗り換えで)結ぶ列車は数本しかありません。
(ただ、実際に乗ってみたら、決して「ローカル線」とは言えない路線だったのですが…それは後述します)

釜山では、慶全線の列車は釜山駅ではなく「釜田駅」から発車します。この駅は釜山の繁華街の西面からも近く、私が滞在中のホテルからも徒歩圏内です。出発準備を整えて部屋を出て、ホテルから歩いていくうち、野菜や果物の露店が立ち並ぶようになり、やがて素朴な雰囲気の釜田駅が見えてきました。
列車は10時20分発。光州行きではなく途中の順天まで行くムグンファ号です。ムグンファ号は特急または急行に相当する列車種別の筈ですが、この慶全線では各駅停車です。切符を買ってホームに行くと、先頭は大きなディーゼル機関車、そして…客車は3両でした。最後尾は電源車なので実質2両編成です。それでも、一応はムグンファ号なので座席指定制。乗り込んでみると、古びているものの立派な特急用客車です。

三浪津までは京釜線(ソウル〜釜山間の幹線)を走り、そして分岐して西へと進路を変えます。いよいよローカル線の慶全線……の割には線路が立派でスピードも落ちません。複線の線路、真新しいトンネル、そして電化区間の架線…。
Wikipediaの「慶全線」をよく見たら、ここ近年で線路が大改良されたようです。それも、これまでの線路を全て新線にするような改良工事です。ううむ…たった数本の旅客列車しか無くても、ここを改良するのか…。何とも驚きでした。実際、ソウル方面と直通するKTXの列車とも時々すれ違います。韓国の高速列車KTXは線路の幅が在来線と同じなので、在来線を大改良してKTXを乗り入れるという技ができるのです。それが、慶全線を大改良する大きなメリットなのでしょうか…。
ともかく、「ローカル線」とは思えないような速度と、そして乗り心地の良さでした。車内の乗客も結構多く、途中駅でもそれなりに降りて乗って入れ替わります。(ちなみに、私の取った座席指定、今朝買った時点では既に窓側席がありませんでした)

順天に近付いてきて、ようやく車内が空いてきたので、通路側の席から窓側に移って車窓を観察します。
とにかく新幹線並みの立派な線路と線形です。それに並行するように、旧線の廃線跡が所々に見えます。この改良工事のことを知っていたら、改良前に乗りに来れたかも…とも思います。新線は速くて快適ですが、やはり旧線に未練が残るのが乗り鉄の性です。
新しい駅の近くに、閉鎖された状態の旧駅が残っているのを見かけ、写真を撮ってみました。

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津上(Jinsang)駅。山を背にした田園風景の中にある小さな駅舎ですが、既に使われていません。新しい駅舎と立派なホームが、ここから数百メートル左側にあります…。

ムグンファ号は定刻に順天駅に到着しました。
ここで光州行きに乗り継ごうかとも思ったのですが、先日のダイヤ改正で待ち時間が短縮されていたため、順天で切符を買う時間が取れずに断念。光州行きを見送るだけに終わりました。順天から光州までは未改良区間ですが、既に改良工事は進んでいるそうなので…ううむ、近いうちにわざわざ再訪しない限り、新線化の前に乗るのは難しくなってしまいました。残念…。

順天は観光地が多く、名物料理も多いそうなのですが、巡っている時間の余裕は無さそうです。(乗り鉄旅行にありがちなパターンかも)
空腹になってきたので、駅前食堂に入って石焼ビビンバで遅めの昼食。腹ごなしのため1キロほど歩いて高速バスターミナルまで行き、釜山行きの高速バスに乗って帰路につきました。

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