
こうして写真に撮ってブログに載せてみると、何だか一瞬、缶入りのキャビアみたいに見えますが…実際には鉛の粒です。
これも(例によって)タンスの引き出しを整理していて出てきた物です。
小さめのクッキー缶、手に持つとずっしり。テープで止めてあるのを剥がして開けてみると、直径1~2ミリくらいの鉛の粒で一杯です。
これは、アンクルウェイト…足首に巻いて足を鍛えるための重りバンドの中に入っていた鉛の粒です。擦り減ってしまったアンクルウェイトを捨てようとしたとき、鉛の粒はそのままゴミに出すわけにもいかず、いったんクッキー缶に入れてテープで封をして…そのままタンスの奥に入れたままになっていました。
アンクルウェイトを足首に毎日装着して通勤してたのは、十数年くらい前だったでしょうか。左右1kgずつ。丈夫な革製のバンドの中に、鉛の粒が小分けして入っていました。
それなりに効果は実感していましたし、(私の場合は)筋肉痛や関節痛を招くようなこともなく、意外と長続きしたものです。でも、擦り減ってしまったら「買い替えて続けよう」というほどの気持ちにはなれず…結局、アンクルウェイトはこれでやめてしまいました。
革製バンド本体はとっくに捨ててしまいましたが、鉛粒は今も手元に…ええ、懐かしいものです。
中身を確認した後は、再びクッキー缶に蓋をしてテープで封をしました。
さて、どう捨てるか…。市のウェブサイトを見た限り、金属ゴミの日に出しても、特に「鉛は不可」ということは無さそうなので…次の金属ゴミの日に出しましょうか。「鉛」と書いた紙をクッキー缶に貼り付けて、中身が鉛であることが分かるようにしました。
ところで…。
アンクルウェイトを着けていた頃、その中身に関して、ずっと周囲に内緒にしていたことがありました。アンクルウェイトをやめてから既に十年以上が経過し、もうすっかり過去の話ですので、引き出し整理で鉛が出てきたのを機に、いっそブログに書いてみようかと思います。
当時、私は貴金属への投資に手を出していました。それも、貴金属メーカーでよくやっているような純金積立ではなく、現物の購入という方法でした。金やプラチナの地金(主に100gや200gのもの)をコツコツと何本も買い貯めていたものです。
貴金属の地金、どこに保管すれば安全か…。これは結構頭を悩ませる問題ですが、当時の私が選んだのはかなり突飛な方法でした。アンクルウェイトを開けて鉛粒を取り出し、代わりに地金を入れて元通りに縫い合わせる…。ええ、当時は金やプラチナを何百グラムも足首に巻いて歩いていたのです…。
今では流石に、これは常識外れな方法だったと思います。でも、アンクルウェイトに金やプラチナを入れるのには、(理屈的には)いくつかのメリットが考えられたのです。
- 自分から口外しない限り、足首の革製ウェイトに貴金属が入っているなんて誰も想像がつきません(多分…)。それ故、家の中の下手な場所に隠すよりも、狙われる心配はずっと少ない筈です。
- アンクルウェイトは丈夫で、壊れて中身が出る心配はまずありません。私のアンクルウェイトはマジックテープ止めでしたが、このマジックテープもかなり強力で、歩いているときに外れたことは一度もありません。確実に肌身離さず持ち歩ける…。これは貴金属の保管方法として意外と有利でした。
- 金やプラチナの比重は鉛の二倍近くあります。つまり、中身の鉛を金やプラチナに取り替えれば、アンクルウェイトの薄型化が可能になります。実際、取り替えた後は足首に巻いても嵩張らなくなり、かなり歩きやすくなったものです。
…ええ、理屈的には正しい筈です。でも、やはり皆様におすすめできる方法ではありませんし、自分でも今再びやる気にはなれません…。
ちなみに、古くなったアンクルウェイトから取り出した金やプラチナの地金は結局、銀行の貸金庫を借りてそこに格納しました。その後、年毎に少しずつ売却して株投資などの方に回したので、現在の貴金属の保有量は当時よりかなり減少しました。
そんなわけで、残り少ない私の貴金属地金、今はもう私の足首には(そして自分の部屋にも)ありません。
蛇足ながら、冒頭のクッキー缶の鉛粒、捨てる前にわざわざ開けて中身を確認した理由は
「当時の自分、もしかしたら、この鉛の中に金地金を1本くらい隠していたかも…」
と不安になってしまったためです(苦笑)。結局、さすがにそんなことはなく、このクッキー缶の中身は鉛粒だけで、金もプラチナも入ってはいませんでした。
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